恋愛小説文庫 花模様

【琥珀色の伝言】 プロローグ - 堤 誠士郎 探偵日記 - 
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【琥珀色の伝言】 プロローグ - 堤 誠士郎 探偵日記 - 

   画像 vivi☆    いつもの沈黙がはじまったようだ肘をつき 口元に手を添えるのが堤先生の思考のスタイル指先が動くときは 浅く広く物事を考えるとき微動だにしないときは 深く深く思いをめぐらせているときお気に入りの椅子は おじいさまから譲り受けたものだと聞いている革張りの重厚な椅子は 考え事をするには最適らしく推理のほとんどは この椅子の上で行われていると言っても過言...
【琥珀色の伝言】 フルスコア - 堤 誠士郎 探偵日記 -
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【琥珀色の伝言】 フルスコア - 堤 誠士郎 探偵日記 -

     画像 vivi☆      ・・・ 依頼品が放つ無言の言葉 それは琥珀色の伝言 ・・・『当時 彼は作曲科の学生で 私は画学生でした  私たちは出会った瞬間 互いを必要な相手だと認め合い 別れは永遠にないものと信じていました けれど運命というのは残酷ですね 一年ののち 彼は実家へと帰り 私たちは別れ別れになってしまったのですから これは彼から届...
【琥珀色の伝言】 グリーティングカード - 堤 誠士郎 探偵日記 -
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【琥珀色の伝言】 グリーティングカード - 堤 誠士郎 探偵日記 -

  画像 vivi☆    ・・・ 依頼品が放つ無言の言葉 それは琥珀色の伝言 ・・・『先日 母の遺品を整理しておりましたら このようなカードが出てまいりましたとても大事な物らしく 文箱の奥にありまして それだけ綺麗に包まれ特別なものである印象がありました文面ですか? 男性からの あの……恋文といってもいいでしょうですが 名前もなく どなたが母へ送ったものなのかわからないのです母...