恋愛小説文庫 花模様

【冬のリングとマンチカン】 4-10 コタツの季節
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【冬のリングとマンチカン】 4-10 コタツの季節

洋風な家が建ち並ぶなか、その家は黒光りの瓦屋根が印象的だった。 屋根は大きく張りだし威圧的で、いかにもあのおばさんが好みそうな家だ。 家の構えからして挑戦的だ。 だからなんだ、ひるむものか! と、勇んでやってきたのに、表札の文字が目に入った瞬間、足が止まった。 木目も立派な表札には 『南田』 とあった。 今度は南か…… 恋ちゃんの婚約者の貴之さんは南田、深雪をかっさらった男は東川、そして俺は西垣。 どれも方...
【冬のリングとマンチカン】 4-11 コタツの季節
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【冬のリングとマンチカン】 4-11 コタツの季節

膝の上で恋ちゃんの手が小さく震えていた。 怒りを抑えながら、恋ちゃんの手をぎゅっと握りしめた。 「すみません、家内が興奮しておりますので、今日はお帰りください。 家内にはよく言ってきかせますので。どうか、今日のところは……」 「そうですね、では、あらためてお返事をお聞かせください。 こちらとしては、恋雪さんの気持ちを第一に考えていただきたいと思っております」 ミヤさんの落ち着いた声に、貴之さんの父親は...
ログインできずに四苦八苦! 
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ログインできずに四苦八苦! 

またまたこんな顔になっておりました昨夜、PCのご機嫌がななめだったのか、ブログの更新作業中の突然のシャットアウト!再び立ちPCを立ち上げると、すべてのサイトがログアウト状態に。はぁ・・・面倒だわ・・・とぼやきつつ、「ログイン」 するためにパスワード、IDを入力。ところが、Yahoo! にログインできません。何度やってもダメなぜ ???仕方なく、パスワードを変更それなのに、やっぱりできない。あれやこ...
【冬のリングとマンチカン】 5-1 風呂敷とワインバッグ
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【冬のリングとマンチカン】 5-1 風呂敷とワインバッグ

くじ運に恵まれたことはなく、小さい頃の祭りや縁日の屋台のくじはいつも 「参加賞」、学校の頃の係り決めのあみだくじでも、一本しかない 「はずれ」 をひくありさまで、貧乏くじばかりだった。 ところが、年の瀬になって二度の当たりくじを引いた。 それも、カランカランと鐘を鳴らしながらの大当たりだ。 一つ目は、ハルさんこと春田さんに紹介された貴金属店で、渡す相手のいなくなった婚約指輪を引き取ってもらったときの...
雛祭り
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雛祭り

今日は桃の節句お雛様を飾って、桜餅とひなあられも。今夜はちらしずしとお吸い物と、やっぱり茶碗蒸しかな。私のお節句は、まず食べることです (食いしん坊ですから・・・)このところ、少しばかり落ち着かない日を過ごしています。続けて訃報が届き、あわただしくしておりました。春を前に、寂しくなりました。健康に気を付けて、元気ですしたいものです。今日の更新【冬のリングとマンチカン】 5-1 風呂敷とワインバッグ(...
【冬のリングとマンチカン】 5-2 風呂敷とワインバッグ
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【冬のリングとマンチカン】 5-2 風呂敷とワインバッグ

元旦、家族がそろう食卓に正月料理が並ぶ。 今年のお節は買って楽をしようと思っていたのに、アンタが急に帰ってくるからあわてて作ったとお袋は言うが、それにしては手の込んだ料理が重箱に詰まっている。 数の子と昆布巻きがあればいいよと、帰省することを知らせたとき伝えたのだが、武士に食べさせてやりたいとお袋が張り切って作っていたと義姉からこっそり聞いていた。 「去年は帰ってこなかったでしょう。 あんなことになっ...
ちらし寿司をリメイク
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ちらし寿司をリメイク

つるし雛、一年中飾っておきたいわ雛祭りに作った、ちらし寿司思いのほか残って・・・今朝は、ちらし寿司をリメイク! いなり寿司になりました。昨夜、油揚げを煮含めておいて、今朝は詰めるだけ。甘い醤油味が好まれたのか、昨日のちらし寿司より家族の食べっぷりがよかったような。手間をかけたものより、手早く作った方が好評とは、主婦としては微妙ですが、まぁ、そういうこともあります。(一所懸命作っても、報われないとき...
【冬のリングとマンチカン】 5-3 風呂敷とワインバッグ
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【冬のリングとマンチカン】 5-3 風呂敷とワインバッグ

押すな押すなの大盛況とまではいかないが、客足が途絶えることはなく、初商いはそこそこの賑わいとなっていた。 麻生家の末っ子翔太君と一緒に、愛華さんの息子の龍太君もはっぴを着て手伝いをしており、ふたりは店の前で呼び込みの真っ最中、若く威勢の良い声が響いている。 店内も人の声であふれ、内輪話をしても聞かれることはなさそうだが…… 「そんで、本当のところはどうなのよ。夜這いか、通い婚の練習か。 一緒に住むのを、...
頭痛薬を飲んだはずが・・・
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頭痛薬を飲んだはずが・・・

甘酒、ときどき飲みたくなります頭痛持ちですから、鎮痛剤のお世話になっています。今日も朝から頭が痛くて・・・早く薬を飲まなきゃ!食後、薬を飲んで・・・しかし、一向に頭痛が治まらない。時間をおいて、また服用しようとして気がついた!朝飲んだのは、頭痛薬ではなく花粉症の薬だったのです。頭痛が治るはずがないわ、あはは……知り合いのお嬢さんは、花粉症の薬を飲んだのに、飲んだことを忘れて二回分を服用し、強烈な眠気...
腕時計、今むかし
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腕時計、今むかし

外出時には、必ず腕時計をしていたのに、いつのころからか、時計なしで出かけることが多くなりました。おそらく、携帯電話を持ち始めた頃のような気がします。久しぶりに時計を出してみたら、電池切れ。電池交換をしたのに、数日後止まってます。(分解掃除が必要らしいです)さて、困った。近々時計が必要なんだけど・・・時計を買い替えるか、小さなポケットウォッチでも買おうか、懐中時計もいいかも!とつぶやいていたら (私...
【冬のリングとマンチカン】 5-4 風呂敷とワインバッグ
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【冬のリングとマンチカン】 5-4 風呂敷とワインバッグ

「武士さん、起きて……たけしさん」 誰かに名前を呼ばれた気がしたが、お袋か、それとも義姉さん? いや、お袋は 「武士」、義姉さんは 「武士君」 と呼ぶ。 誰だろう……あっ! 声の主がわかり、布団を蹴飛ばした。 「やっと起きた」 「……ごめん。店に行く時間?」 「寝ぼけてます? 私、今日は休みですけど」 「あっ、そうだ、初詣に行くんだっけ」 「思い出した?」 「うん……」 眠い目をこすりながら布団から立ち上がり、洗面...
ゴーグルが欲しい!
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ゴーグルが欲しい!

花粉症の症状が出始めて、薬を飲んだりマスクをしたり、花粉の防御に忙しい毎日です。今年は、特に目がかゆくて、外出後は目がゴロゴロ、こすりすぎて真っ赤になってます。メガネメーカー各社が発売している 「花粉用ゴーグル」ひと昔まえの、おっきな物とちがって、かなりファッショナブル!顔にぴたっと密着して、花粉の侵入を防いでくれるそうです。欲しい・・・今一番欲しい物かも・・・(昨日までは時計でしたが、今はゴーグ...
あれも、これも、やることいっぱい!
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あれも、これも、やることいっぱい!

菜の花が咲いてます春の気配・・・昨日はとうとう更新できずまぁ、次から次へ、いろんなことがありまして、やっとPCの前にたどり着きました。夫の急な出張で、家族の送迎を一手に引き受けることに。家族の送り迎えに、往復三時間の運転、疲れました・・・そして、また訃報が (つづけてあり、寂しさで気持ちが沈みました)夫は留守、私が何とかするしかない。なんとかいたしました。そんなこんなで、あちこち走り回って、さぁ、...
【冬のリングとマンチカン】 5-5 風呂敷とワインバッグ
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【冬のリングとマンチカン】 5-5 風呂敷とワインバッグ

恋雪の腕にひかれ、稲荷神社の参道から脇道へ入った。 小さな公園の奥のベンチに、重い気持ちで座り込み頭を抱えた。 寒空にさらされたベンチは冷え切って、座面から冷気が伝わってくる。 公園に人はおらず、表参道の賑わいも公園までは届かない。 「さっきの子、どこかで……」 「ウチの学生だよ」 「あっ、思い出した、『なすび』 の前で、武士さんの腕につかまって、アイカって呼んでって言ってたあの子ね。 学祭のメイドカフェ...
【冬のリングとマンチカン】 5-6 風呂敷とワインバッグ
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【冬のリングとマンチカン】 5-6 風呂敷とワインバッグ

愛華さん自身、夫と別れたあと子どもを産んでいる。 俺と深雪の関係を自分に重ねてしまうのだろう。 「なんといっていいのか、子どもに愛情があるとかないとかではなくて、その……まだよくわからない感覚なので」 「そうね、女が勝手に産んだんだもの、男の人には関係ないものね」 「そんなこと思ってませんよ。急に言われたら、どうしていいのかわからないだけで、向き合ったら感情も出てくるんじゃ」 「それじゃあ、西垣さん、別...
ただいま留守にしております
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ただいま留守にしております

こんな軽やかな服装ではありませんが・・・ただいま旅に出かけております。10日ほど留守にします。ブログは予約投稿機能を使って、更新記事と創作をUPしています。(毎日更新の予定)留守中も、つぶやき記事、創作にお付き合いください。ホワイトデー短編を書きました。去年、バレンタインデー短編に続き 「ホワイトデー短編をUPします!」 と言いながら、続きは一年後になってしまいました。【オランジェットな君の瞳】 ...
オランジェットな君の瞳 1
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オランジェットな君の瞳 1

窓から流れ込む空気の冷たさに顔が引き締まった。 それでも、朝の空気には春の気配が含まれ、遠くにのぞむ丘の土手には菜の花が咲き、木々の蕾も大きくなりつつあった。 近づく春を肌で感じながら、窓をそっと閉める。 ベッドで眠る彼女に起きる様子はない。 彼女が起きるまで何をしよう。 仕事をはじめたらきりがない。 副社長秘書の任務はやりがいはあるが、仕事に終わりがない。 秘書業務はスケジュール管理だけでなく、もろも...
オランジェットな君の瞳 2
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オランジェットな君の瞳 2

21時、静まり返ったオフィスを出た。 途中で食事をしようと思ったが、チョコレートの香りを放つ袋を下げたままどこかへ立ち寄るのははばかられた。 副社長ほどではないが、秘書課や関係先の女の子たちから毎年チョコレートが渡される。 ほとんどは義理や付き合いで渡されるものだが、若干本命らしきものも含まれている。 無愛想な僕のどこを気に入ってくれたのか、「好きです、真剣です」 と告白が書かれたメッセージカード...
オランジェットな君の瞳 3
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オランジェットな君の瞳 3

僕を名前で呼ぶのは、ごく限られた人だけ。 以前のボスと、現在のボス、それから……指折り数えるが片手に収まってしまう人数だ。 その中のふたりが 「里久ちゃん」 と親しく呼んでくれる。 海外で貿易の仕事に携わっていた頃、イタリアで結歌さんという女性と知り合った。 オペラ留学していた彼女は明るく陽気で、誰にでも好かれる性格で、人付き合いに積極的ではない僕も、彼女との付き合いは楽しかった。 めっぽう酒に強く、酔...