障子の張替えから思い出したこと

障子



障子を破るような子もいないのに、いつのかにか穴が開いてしまう……

うっかり物が当たって 「ビリッ」、振り向きざまに 「ビリッ」

一ヵ所、二ヵ所の小さな破れは重ね貼りで補修しても良いけれど、数ヵ所にもなると見た目もよろしくありません。

思い切って張り替えました。


古い紙をはがして、障子枠を綺麗にして、糊を塗って、新しい障子紙を張る。

書いてしまえば簡単な作業も、実際はそこそこ手間がかかります。

わが家は窓を大きくしたため、障子も特別サイズ。

少々手間はかかりましたが、なんとか完了。

真っ白な障子紙の和室、やっぱりいいですね。


障子の張替えで思い出すのは、母の実家の大掃除に手伝いに行っていた頃のこと。

女手の少ない家だったので、母と私で、正月料理の準備と障子の張替えを含む家の掃除、おじたちは庭仕事です。

母の実家はすべて和室、障子の数は20枚以上ありました。

毎年すべてを張り替えることはなかったものの、毎年どこかの障子を張り替えました。


正月料理を作りながら大掃除の指示をするのは母です。

本家の長女とはいえ、他家へ嫁いだ母が実家の家事の采配を振るわなければなかった事情はいろいろありますが、年末は母の実家に手伝いに行くのが恒例でした。

田舎の本家の正月は、親戚が次から次に挨拶にやってきます。

表の間にて正月の膳が出されて、男たちは延々と酒を飲んで、女たちは料理を足しながら片づける。

女たちは座っている間もありません。

正月と盆にしか使わない塗りの椀など手入れが大変で、手伝いに来てくれた遠縁のおばたちに習いながら椀を拭いた記憶があります。


おじが結婚して、その年から母は手伝いから一切手を引きましたが(もちろん私も)、3年ほどでおじが離婚したため、また手伝いに復帰。


(おじの離婚の原因は嫁姑問題ではなく、おとなの事情でした)

跡取り息子が離婚したからといって、正月にやってくる客の数が変わることはありません。

しがらみの多い田舎では、家の体面を保つのも大変です。

母が私を連れて実家の手伝いに行くことに、父から文句がでたことはありませんでした。

むしろ 「頑張ってこい」 と言われました。

私たちを快く送り出していた父は偉いと思うようになったのは、自分が結婚したあとです。

母の手伝いは、私が家を離れたあともずっと続きました。

(おじたちが亡くなったあと、母が実家の後始末に奔走するわけですが、これはまた別の話なので省略して……)


私は祖父母にとって初孫で、早くから親戚の集まりなどにも顔を出していたので、いいことも、そうでないことも耳に入ってきました。

仕事の手を動かしながら遠縁のおばたちが語ってくれた話は、若い私には刺激的で、大変興味深いものでした。

本家ならではの内にこもった事情とか、ドロドロした話など、ここで語ってしまいたいけれど、身内の愚痴になりそうなので、この話はこの辺でおしまいにします。


あのころ、手伝いに行くことは苦ではありませんでした。

私が顔を見せると 「よく来てくれたね」 と歓迎され、手伝いを頑張れば頑張るほど感謝されました。

茶道をはじめて大勢が集まる茶会の手伝いなど、まったく億劫ではなかったのは、あの時の経験があったからでしょう。

何ごとも経験、無駄なことはないと今は思えますが、私が本家の嫁で、やってあたりまえの立場だったら、あれほどがんばれたかどうか…… 

ポジティブにはなれなかったかも。


障子の張替えから、こんなところまで話が広がってしまいました……


今年もあと40日足らずと聞いて、急に気ぜわしくなってきました。

今年のうちにやれることは今年のうちに!

気合だけは充分です。



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ボレロ 間奏曲(番外編)4話完結しました。



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2 Comments

K,撫子

K,撫子  

To まあむさん

こんばんは

真っ白な障子を見ると、気が引き締まります。
このまま、大掃除……できたらいいのですが(できません 笑)

母はずっと実家の面倒を見て、ついに後始末まで……
娘だからできたと、語っていました。
嫁の立場では、なかなか難しいですね。
母の手伝いで、私もいろいろ学びました(しみじみ……)

2019/11/26 (Tue) 19:16 | 編集 | 返信 |   

まあむ  

おはようございます。
張替えると清々しい気持ちになりますよね。
私にはなかなか手が出ないのですが…(^_^;)
年末の忙しい時期、お母様は大忙しでしたね。
手を動かしながらも、口が動くのが女性。
撫子さんはさぞや色々と学ばれたことでしょう。
本家の「娘」と「嫁」では、周囲の見方も変わり、
どこまで手が出せるのか、色々難しい現実もでてきて、
気持ちの持ち様も違ってくるでしょうね。

2019/11/26 (Tue) 06:38 | 編集 | 返信 |   

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